胸壁・横隔膜の手術-その2 外傷
自動縫合器による横隔膜切除後の横隔膜ヘルニア
峯岸 健太郎
1
,
中野 智之
,
柴野 智毅
,
真木 充
,
光田 清佳
,
山本 真一
,
手塚 憲志
,
坪地 宏嘉
,
長谷川 剛
,
遠藤 俊輔
1自治医科大学 呼吸器外科
キーワード:
横隔膜ヘルニア
,
胸腔鏡法
,
胸腺腫瘍
,
外科用ステープラー
,
MRI
,
術後合併症
,
ヘルニア縫合術
,
胸部CT
Keyword:
Hernia, Diaphragmatic
,
Magnetic Resonance Imaging
,
Postoperative Complications
,
Surgical Staplers
,
Thoracoscopy
,
Thymus Neoplasms
,
Herniorrhaphy
pp.959-962
発行日 2014年10月1日
Published Date 2014/10/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2015008972
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症例1は48歳男性で、胸腺癌に対し拡大胸腺摘出術が行われた。翌年に右中葉、右横隔膜上にそれぞれ長径2cmの再発病巣を認め入院した。腋窩第5肋間中腋窩線に1ポートを作成、胸腔鏡補助下、右横隔膜上の再発病巣を含む横隔膜を自動縫合器で切除した。右中葉病変に対しては右中葉切除を行った。術後6日目に肺尖部ドレーンを術後8日目に肺低ドレーンを抜去した。術後2ヵ月で行った胸腹部CT、MRIでステープルライン近傍の右横隔膜~肝臓の一部が胸腔に突出している所見を認めた。術後8年、横隔膜ヘルニアの増悪なく経過観察している。症例2は72歳女性で、浸潤型胸腺腫に対し拡大胸腺摘出術、心嚢合併切除術を行った。5年後、胸部CTで長径6cmの再発病巣を認め入院した。第7肋間に小開胸を置き、第8肋間中腋窩線上に1ポート作成、胸腔鏡補助下、長径6cmの再発病巣を含め横隔膜を自動縫合器で切除した。術後経過は良好で術後6日目に胸腔ドレーンを抜去し、術後13日目に退院した。術後8ヵ月に横隔膜修復術を行った。術後30ヵ月、横隔膜ヘルニア再発く経過観察している。
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