臨床経験
ステントレス弁による大動脈基部置換術後基部仮性動脈瘤に対する再手術
内田 徹郎
1
,
浜崎 安純
,
山下 淳
,
中村 健
,
林 潤
,
船田 敏子
,
五味 聖吾
,
貞弘 光章
1山形大学 外科学第二講座
キーワード:
再手術
,
術後合併症
,
バイオプロテーゼ
,
大動脈弁
,
大動脈弁閉鎖不全症
,
動脈瘤-偽性
,
心臓人工弁
,
大動脈置換術
,
胸部CT
,
大動脈弁輪拡張症
Keyword:
Aortic Valve
,
Aortic Valve Insufficiency
,
Bioprosthesis
,
Heart Valve Prosthesis
,
Reoperation
,
Postoperative Complications
,
Aneurysm, False
pp.1073-1076
発行日 2016年12月1日
Published Date 2016/12/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2017239787
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65歳男性。55歳時に他院で大動脈弁輪拡張症と大動脈弁閉鎖不全症(AR)に対し大動脈弁基部置換術が施行された。今回、呼吸困難が出現し、心エコーで左室拡大を認めた。胸部CTではFreestyle弁(FV)で置換された大動脈基部は60mmに拡張し、特に左冠状動脈洞の著明な拡大を認めた。FVの末梢の上行大静脈も拡大していた。以上より、ステントレス生体弁による大動脈基部置換術後の基部仮性動脈瘤とARによる心不全と診断し、生体弁を用いたコンポジットグラフトによる再基部置換術の施行となった。術後には人工心肺の離脱に問題なく、第1病日に人工呼吸器を離脱し、経過は良好であった。
©Nankodo Co., Ltd., 2016