発行日 2013年6月1日
Published Date 2013/6/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2013257871
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80歳男。発熱、振戦を主訴とした。3年前にステントレス生体弁を用いた大動脈弁置換術が行われ、1年前には左内胸動脈による左前下行枝への冠状動脈バイパス術が行われていた。心臓超音波検査でFreestyle弁基部の遊離を認め、人工弁心内膜炎が疑われた。血液培養で原因菌は同定されなかったが、benzylpenicillinとgentamicinを2週間投与後、再弁置換術を施行した。Freestyle弁の左~無冠洞は遊離し同部位の大動脈壁は欠損し背側に仮性瘤を形成したため、大動脈基部を切除し弁輪部を一部郭清した後Freestyle弁を左室心筋と併せて左室流入路に縫着し、次いで右冠状動脈を再建しFreestyle弁末梢側と自己大動脈を吻合した。術後炎症所見は消退し、前医へ転院後39日目に軽快退院した。
©Nankodo Co., Ltd., 2013