発行日 2004年11月1日
Published Date 2004/11/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2005055334
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82歳男.67歳時よりインスリン自己注射導入,3年前より慢性腎不全に対して週3回の血液透析導入中の定期胸部X線検査にて右胸腔内の胸水を指摘され,胸部CT像で右下葉に異常陰影が認められ精査目的で入院となった.胸部CT所見で右下葉S10に径20mm大の八つ頭状,棘状と血管巻き込み像を伴う腫瘤像を認め,心エコー所見では壁運動は正常で駆出率63%,弁疾患は認めなかった.腹部CT・頭部MRI・骨シンチグラム所見では転移を認めず,臨床病期cT1N0M0,stage IAの診断にて,右下葉切除術+1群リンパ節郭清術を施行した.切除標本の病理組織学的所見では高分化型扁平上皮癌で,リンパ節転移は認めず病理病期はpT1N0M0,stage IAと診断された.術後経過では術中よりK free輸液を施行し,術直後よりグルコース-インスリン療法を開始して術後3日まで施行,第22病日に退院となった
©Nankodo Co., Ltd., 2004