発行日 2011年3月1日
Published Date 2011/3/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2011192873
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69歳男性。患者は血痰を主訴とした。胸部CTおよび気管支鏡検査、PET-CT所見より右側大動脈弓に合併した左鎖骨下動脈瘤および左肺癌と診断され、一期的に根治手術が行われた。手術は左鎖骨上アプローチでリング付きePTFEグラフトを用いて左総頸動脈-左鎖骨下動脈バイパス術が施行され、次いで第3肋間前側方切開による開胸下で動脈瘤切除、左肺上葉切除+リンパ節郭清が行われた。更に術後は放射線療法が追加された。その結果、病理組織学的に病理病期IIIA期の扁平上皮癌で、術後一過性の嗄声を認めた以外に合併症はなく、経過は良好であった。尚、目下、手術から28ヵ月経過で再発はみられていない。
©Nankodo Co., Ltd., 2011