発行日 2013年8月1日
Published Date 2013/8/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2013350510
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30歳女。19ヵ月前から発熱があり、近医で腎盂腎炎、マイコプラズマ肺炎として加療され、軽快した。6ヵ月前より発熱、全身倦怠感、体重減少、両下肢の痺れが出現し、3ヵ月前に近医へ入院した。40℃の発熱、高度の貧血があり、血液培養からS.oralisを検出した。敗血症の診断で抗生物質を投与し、呼吸不全のため一時人工呼吸器を装着した。1ヵ月前より心不全症状が出現し、心エコーで僧帽弁に疣贅を認め感染性心内膜炎と診断された。ベンジルペニシリンの大量投与を開始し、貧血に対して輸血を行った。うっ血性心不全は利尿薬投与により改善し、8本のう歯を抜歯した。入院後63日目に僧帽弁閉鎖不全症、三尖弁閉鎖不全症に対して、僧帽弁置換術およびDeVega法による三尖弁輪形成術を行った。経過は良好で心不全症状はなく、術後5年の現在、感染の再燃はなく、社会復帰している。
©Nankodo Co., Ltd., 2013