感染性心内膜炎の外科治療
弁輪破壊を伴う感染性心内膜炎に対する外科治療
大徳 和之
1
,
服部 薫
,
福田 和歌子
,
皆川 正仁
,
福田 幾夫
1弘前大学 胸部心臓血管外科
キーワード:
Polytetrafluoroethylene
,
再発
,
三尖弁
,
心エコー図
,
心室中隔欠損
,
心臓外科
,
人工心臓ペーシング
,
心臓弁
,
心内膜炎-感染性
,
石灰沈着症
,
僧帽弁
,
大動脈弁
,
膿瘍
,
肺動脈弁
,
後向き研究
,
治療成績
,
人工弁置換術
,
細菌培養
,
Kaplan-Meier法
,
Bentall手術
,
心膜パッチ
Keyword:
Abscess
,
Aortic Valve
,
Calcinosis
,
Cardiac Pacing, Artificial
,
Endocarditis, Bacterial
,
Echocardiography
,
Heart Septal Defects, Ventricular
,
Cardiac Surgical Procedures
,
Heart Valves
,
Mitral Valve
,
Polytetrafluoroethylene
,
Pulmonary Valve
,
Retrospective Studies
,
Recurrence
,
Tricuspid Valve
,
Treatment Outcome
,
Heart Valve Prosthesis Implantation
,
Kaplan-Meier Estimate
pp.882-887
発行日 2015年10月1日
Published Date 2015/10/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2016019414
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2002年1月~2015年3月に感染性心内膜(IE)に対する外科治療を行った68例のうち、弁輪破壊を伴うIE 13例(男11例、女2例、平均年齢52±15歳)を後方視的に検討した。そのうち10例は大動脈弁位IEにおける弁輪破壊で、内訳は右冠尖(RCC)弁輪から右房あるいは右室に交通孔を形成した2例、RCC弁輪から心室中隔(IVS)に膿瘍を形成した3例、左冠尖弁輪から僧帽弁輪へ波及の1例、無冠尖(NCC)弁輪からIVSを貫通し左室右房交通を形成した1例、NCC弁輪下に膿瘍を形成した2例、大動脈弁位人工弁感染(PVE)で弁輪全周に感染が波及した1例であった。その他は僧帽弁輪石灰化を貫通し心外膜側へ感染が波及した1例と左室心筋内に膿瘍腔を形成した1例、三尖弁下より肺動脈弁へ巨大疣腫が波及し膜様部心室中隔欠損を伴った1例であった。全例で感染巣の除去、および異種心膜や人工血管・人工弁を使用した再建を行った。在院死亡は2例(15.4%)、5年生存率は67.3%、5年IE再発回避率は87.5%であった。
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