手術の工夫
三度の開心術の既往がある連合弁膜症に対する右小開胸アプローチ心拍動下僧帽弁・三尖弁輪形成術
津田 泰利
1
,
濱 元拓
,
新津 宏和
,
白鳥 一明
,
竹村 隆広
1長野県厚生農業協同組合連合会佐久総合病院 心臓血管外科
キーワード:
開胸術
,
再手術
,
三尖弁
,
心エコー図
,
心筋収縮
,
心臓カテーテル法
,
心臓弁膜症
,
僧帽弁
,
開心術
,
僧帽弁形成術
,
三尖弁形成術
Keyword:
Echocardiography
,
Cardiac Catheterization
,
Heart Valve Diseases
,
Myocardial Contraction
,
Mitral Valve
,
Reoperation
,
Thoracotomy
,
Tricuspid Valve
,
Mitral Valve Annuloplasty
pp.803-805
発行日 2013年8月1日
Published Date 2013/8/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2013350509
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84歳男。2004年に大動脈弁狭窄症に対して大動脈弁置換術(AVR)を行った。2006年に不安定狭心症に対して心拍動下冠状動脈バイパス術を行った。2009年に人工弁感染に対して緊急AVRを行った。下肢の浮腫が著明となり、利尿薬の内服を開始した。意識消失発作で近医に入院し、ペースメーカ植込み術が行われた。重度の三尖弁閉鎖不全、中等度の僧帽弁閉鎖不全を認めた。内科的治療によっても心不全症状が改善せず、カテコラミン依存状態となった。右小開胸アプローチ心拍動下僧帽弁・三尖弁輪形成術を施行した。術後1日目に人工呼吸器から離脱し、4日目に一般病棟に転棟した。右胸腔ドレーンの排液が多量で術後10日まで留置が必要であったが、その他は順調で心エコーで僧帽弁・三尖弁の逆流が消失したことを確認し、術後16日目に独歩により退院した。
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