発行日 2013年6月1日
Published Date 2013/6/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2013257874
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38歳男。検診で指摘された上縦隔拡大を主訴とした。腫瘍マーカーNSEが高値であり、胸部CTでは気管前に径50mmの腫瘤を認め、FDG-PETでは同部に高度なFDG異常集積増加を認めた。超音波気管支下リンパ節生検の組織診断で悪性腫瘍が疑われ、小開胸併用胸腔鏡補助下腫瘤摘出術およびND2a上縦隔リンパ節郭清を施行した。病理組織学的に腫瘍は腫大したリンパ節であり、異型性や核分裂像を認め、免疫組織学的にpan-keratin、vimentin、TTF-1、synaptophysin、CD56/N-CAM陽性であり、大細胞神経内分泌癌、神経内分泌分化を示す癌で原発不明肺癌のリンパ節転移を疑った。術後補助療法としてcisplatin+etoposideによる化学療法と縦隔への放射線療法の同時治療を実施し、1年経過して再発は認めていない。
©Nankodo Co., Ltd., 2013