発行日 2010年5月1日
Published Date 2010/5/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2010211538
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著者らが経験した原発不明癌の骨転移7例(男性3例、女性4例、平均年齢61.9歳)について検討した。整形外科受診時からの平均観察期間257日の結果、1)PSは0~1が4例、2が1例、3が2例で、血液検査ではALPの上昇は5例、LDHの上昇は5例、CEAの上昇は4例で認められた。2)胸部X線、腹部CTは全例に、胸部CTは6例、骨シンチグラムは4例、腫瘍シンチグラムは3例で施行され、消化管の精査は4例で施行された。3)病理診断は5例に生検術、1例に大腿骨の人工骨頭置換術後に病理組織が行われ、組織型は腺癌が4例、印環細胞癌が2例、未分化細胞癌が1例であった。4)骨転移は5例が多発性で、骨転移部位は脊椎8部位、骨盤6部位、大腿骨3部位、肩甲骨2部位、頭蓋骨2部位、肋骨2部位、上腕骨1部位、胸骨1部位、手根骨1部位、鎖骨1部位であった。5)治療は全身化学療法が4例に施行され、主にカルボプラチンを含めレジメンが選択されていた。尚、最終観察時には5例が原病死、2例が転移病巣を有する治療中の状態であった。
©Nankodo Co., Ltd., 2010