発行日 2013年6月1日
Published Date 2013/6/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2013257870
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60歳男。2ヵ月前に心不全の診断で投薬されていたが、安静時の胸痛が出現した。造影CTおよび多列検出器(MD)CTでは傍左房に冠状動脈瘤を認め、動脈瘤内は半血栓化し2本の異常血管が動脈瘤に流入して肺動脈へ流出し、巨大冠状動脈瘤を伴う冠状動脈肺動脈瘻と診断した。人工心肺非使用下に流入血管を結紮する手技により、術中心外膜エコー検査で肺動脈への流出が途絶し、瘤内の血液が凝固していくことを確認した。術後10日目のMDCTにて冠状動脈瘻に遺残はなく冠状動脈瘤内は血栓化し、術後10ヵ月には瘤の退縮を認めた。
©Nankodo Co., Ltd., 2013