発行日 2012年8月1日
Published Date 2012/8/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2012318837
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緊急弓部置換術を行ったStanford A型急性大動脈解離40例を、術式により従来の連続吻合による遠位側吻合を行ったC群23例(男性17例、女性6例、平均62歳)と、4点支持パラシュート法による遠位側吻合を行ったP群17例(男性11例、女性6例、平均66歳)に分け、周術期成績を比較検討した。患者背景は両群間で有意差はなかった。周術期データでは、P群ではC群に比べ下半身虚血時間(38分/46分)、心筋虚血時間(93分/108分)、体外循環時間(178分/251分)、手術時間(5.5時間/7.9時間)が有意に短く、13例(76%)で遠位側吻合部の追加縫合は不要であった。術中・手術翌日迄の輸血量に差はなく、手術死亡は両群各1例、入院死亡はP群2例、C群3例と差はなかった。
©Nankodo Co., Ltd., 2012