急性大動脈解離の外科治療
Adventitial inversion法による断端形成法と上行置換術を基本としたStanford A型急性大動脈解離外科治療の早期および中期遠隔成績
田中 敬三
1
,
山本 希誉仁
,
平岩 卓根
,
田中 國義
1浜松医療センター 心臓血管外科
キーワード:
生存率
,
体外循環
,
大動脈瘤
,
X線CT
,
動脈瘤-解離性
,
治療成績
,
大動脈置換術
,
Kaplan-Meier法
,
手術時間
Keyword:
Aortic Aneurysm
,
Aneurysm, Dissecting
,
Extracorporeal Circulation
,
Tomography, X-Ray Computed
,
Survival Rate
,
Treatment Outcome
,
Kaplan-Meier Estimate
,
Operative Time
pp.257-262
発行日 2016年4月1日
Published Date 2016/4/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2016223994
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著者らの心臓血管外科でadventitial inversion法による断端形成法を用いて外科的治療を行ったStanford A型急性大動脈解離48例の早期・中期遠隔成績を検討した。術式は上行または弓部部分置換術が44例、上行弓部置換術が4例であった。その結果、1)術後の早期死亡は4例(8.3%)で認められた。死因は術中心破裂が1例、重度脳障害が3例であった。2)中期遠隔成績では、5年累積生存率は74.5%、心大血管合併症累積5年回避率は90.9%、5年再手術回避率は95.2%であった。3)エントリー切除群と非切除群の比較では、心大血管合併症5年回避率、5年再手術回避率はともにエントリー切除群で有意に良好であった。
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