発行日 2007年9月1日
Published Date 2007/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2008008064
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70歳男。患者は呼吸苦、胸痛を主訴とした。急性心筋梗塞を疑われ、心臓カテーテル検査を施行された。冠状動脈造影にて左冠状動脈前下行枝(LAD)#7に完全閉塞が確認、PCIが施行され、大動脈内バルーンパイピング(IABP)挿入後、経過観察が行なわれた。だが、心エコーにて心室中隔穿孔(VSP)と診断され、緊急入院となった。手術にて心表面においてはLAD-心尖部にかけて広範囲に出血性の梗塞所見がみられ、術後5日目に心エコーにてVSP部を経由する短絡血流を認めた。遺残短絡として観察していたものの、その後、徐々に心不全が増悪し、初回手術より1ヵ月後に再手術を行なう方針とした。その結果、再手術後、遺残短絡は認めず患者は術後18日目に退院となった。
©Nankodo Co., Ltd., 2007