発行日 2010年4月1日
Published Date 2010/4/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2010186380
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64歳男。主訴は咽頭部不快感であった。胸部CTにて中心部に扁平な充実性部分を有する4.1×3.9cmの嚢胞状陰影を右下葉S9に認めた。気管支鏡下生検では気管支上皮直下から深部の軟骨周囲までB細胞の密な増殖とlymphoepithelial lesionを認めたためMALTリンパ腫(病期I-E期)と診断し、右下葉切除+縦隔リンパ節郭清を施行した。肉眼的に嚢胞状に見えたのは壁を破壊され嚢胞状に拡張した肺胞・気管支であり、嚢胞壁は腫瘍で裏打ちされていた。術後経過は良好では第9病日に退院し、1年1ヵ月経過して再発や転移は認めていない。
©Nankodo Co., Ltd., 2010