発行日 2010年4月1日
Published Date 2010/4/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2010186381
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44歳男。主訴は咳であった。呼吸機能検査では努力性肺活量(FEV)1秒量1.3l、FEV1秒率33.4%と著明な閉塞性呼吸機能障害を認め、胸部CTでは気管内に充実性の腫瘤を認めた。気管支鏡では膜様部に広基性の基部を有する球形の腫瘍を認め、生検で平滑筋腫性過誤腫と診断された。後側方開胸にて気管管状切除および端々吻合術を施行した。切除標本では気管内腔に黄白色の限局した20mmの腫瘍を認め、病理組織学的には交錯する索状構造を呈する平滑筋腫の所見を示していた。術後15ヵ月経過して再発は認めず、呼吸機能検査もFEV1秒量3.33l、FEV1秒率91.7%と正常化した。
©Nankodo Co., Ltd., 2010