発行日 2010年2月1日
Published Date 2010/2/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2010107255
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61歳男。胸部CT異常所見を主訴とした。右S6肺扁平上皮癌(cT2N1M0)に対して術前術後化学療法と右中下葉切除を受けており、初回手術時には右肺S6以外の肺野、右肺尖部に病変は認めなかったが、術後1年7ヵ月の胸部CTで右肺尖部に小結節や胸膜変化を認めた。右肺尖部の結節影は急速な増大傾向を示し、PETでは腫瘍部に一致して高い集積値を示したことから、再発肺癌を疑い腫瘍部を完全切除した。病理組織学的所見では膠原線維の密な増生とともに紡錘形細胞の増殖が観察され、部位によりリンパ球・形質細胞の浸潤を認めるが、増生細胞は高度な異型性は呈さず、ビメンチン、α-SMA陽性より炎症性筋線維芽細胞腫瘍と診断した。術後1年経過現在再発は認めない。
©Nankodo Co., Ltd., 2010