発行日 2006年2月1日
Published Date 2006/2/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2006128214
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53歳男.発熱と咳嗽が持続することを契機に,近医にて胸部X線像及びCTにて左肺の腫瘤影を指摘され,紹介受診した.胸部単純X線写真及び気管支鏡検査では腫瘍の存在が考えられたが確定診断には至らなかった.PETにてSUV4.5と腫瘍部に集積を認め,肺癌が否定できないために胸腔鏡下肺葉切除の準備にて術中病理診断を行うこととした.腫瘍に対する複数ヶ所の針生検の結果,器質化肺炎ないしは炎症性筋線維芽細胞腫瘍と診断された.十分な安全域をおいて腫瘍部を部分切除した.病理組織学的に周囲に閉塞性肺炎を伴う炎症性筋線維芽細胞腫瘍と診断した.完全な腫瘍摘除ができればそれだけ予後が良好であると考えられ,積極的な切除を行うべきである
©Nankodo Co., Ltd., 2006