発行日 2010年2月1日
Published Date 2010/2/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2010107252
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症例1は41歳男で、右胸部痛、眩暈を主訴とし、右緊張性血気胸の診断で発症11日目に手術を行った。症例2は38歳男で、右胸部痛、呼吸苦を主訴とし、右血気胸の診断で緊急手術を行った。いずれも小開胸を併用し、胸腔鏡下に血腫を除去したところ、肺尖部胸壁で気胸発症時に索状癒着が断裂したことを推測される部位から出血があり、クリッピングして止血した。また、症例1では明らかなブラ、リーク部位は同定できなかったが、症例2では肺尖部のブラやエアリークを伴う小孔が同定され、切除縫縮が可能であった。自験例も胸腔鏡下手術では良好な視野が得られ、止血操作も容易であり、軽症例以外の特発性血気胸には早期の胸腔鏡手術を検討することが重要と思われた。
©Nankodo Co., Ltd., 2010