発行日 2014年7月1日
Published Date 2014/7/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2014367328
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72歳男。既往歴に自然気胸(約50年前)があった。前医で帯状疱疹後神経痛に対し左第8胸椎の高さで胸部交感神経ブロックを施行され、疼痛は改善したものの約7時間後から息苦しさが出現し、次第に呼吸困難を呈した。X線で左肺虚脱、胸水貯留、縦隔偏位を認め、緊張性血気胸と診断して胸腔ドレナージ術を行った。ドレナージ直後に1100mlの血性排液を認めたが、排液の増量はなかった。ドレナージ後の造影CTで造影剤の血管外漏出はなく、左胸腔に少量の気胸と液体貯留を認めた。胸腔内持続吸引を継続し、慎重に経過観察を行い、胸腔ドレーンからの排液量は徐々に減少し第8病日にドレーンを抜去した。経過中、発作性心房細動により抗不整脈薬投与を開始した。以後の経過は良好で、第21病日に独歩退院し、初診後2ヵ月の現在、再発は認めていない。
©Nankodo Co., Ltd., 2014