発行日 2010年3月1日
Published Date 2010/3/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2010155773
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68歳男。左胸痛を主訴とした。胸部CTにて左血気胸と診断し胸腔ドレナージにより保存的に経過観察していたが、ドレーン抜去後に左気胸の再燃と胸水再貯留を認めた。CTでは左肺尖部にブラの集簇を認め、左肺舌区と下葉の一部は無気肺を呈し、左血気胸再発の診断で胸腔鏡下に左肺上葉部分切除と肥厚した胸膜を剥皮した。病理組織学的に胸膜直下のブラの気腔を内張りするように中~低分化型腺癌が増殖していたが、腫瘍の胸膜浸潤は認めず切除断端も陰性であった。術後第9病日に退院し、4ヵ月経過して肺癌再発の徴候なく外来で経過観察中である。
©Nankodo Co., Ltd., 2010