発行日 2015年7月1日
Published Date 2015/7/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2015390531
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74歳男。頭皮血管肉腫術後3年目に左胸痛、呼吸苦が出現し、近医の胸部X線にて左気胸を指摘され、当科紹介となった。胸部X線では左肺の完全虚脱を認め、胸部CTでは左肺尖部にやや壁肥厚した肺嚢胞、さらに両側に薄壁の嚢胞病変を多数認めた。左上葉にあった微小結節影は8ヵ月後に嚢胞へ変化し、さらに5ヵ月後にはブラが増大し、一部壁肥厚を認めたため、腹腔鏡下に気胸部位を含めた結節病変を切除した。病理組織学的に頭皮血管肉腫の肺転移と診断され、術後5日目よりrIL-2の投与を開始したが、新たに脳転移と肝転移を認め、気胸発症から6ヵ月で死亡した。
©Nankodo Co., Ltd., 2015