気胸・嚢胞性肺疾患の手術
難治性続発性気胸・高齢者気胸に対する手術の工夫 高齢者続発性気胸に対する胸腔造影の有用性
松原 寛知
1
,
宮内 善広
,
國光 多望
,
松岡 弘泰
,
市原 智史
,
内田 嚴
,
大矢知 昇
,
奥脇 英人
,
鈴木 章司
,
松本 雅彦
1山梨大学 第二外科
キーワード:
Iopamidol
,
気胸
,
胸腔鏡法
,
胸部X線診断
,
術前診断
,
入院期間
,
肺気腫
,
癒着
,
肺炎-間質性
,
X線テレビ
,
肺ブラ
Keyword:
Tissue Adhesions
,
Iopamidol
,
Length of Stay
,
Pneumothorax
,
Pulmonary Emphysema
,
Radiography, Thoracic
,
Thoracoscopy
,
Lung Diseases, Interstitial
pp.296-298
発行日 2011年4月1日
Published Date 2011/4/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2011160937
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高齢者続発性気胸9例(男・60~84歳)に対して胸腔鏡下手術前に胸腔造影を施行し、その有用性を検討した。基礎疾患は肺気腫のみ8例、肺気腫と間質性肺炎の合併1例で、術前合併症は癌手術歴4例、重症高血圧3例、狭心症2例、糖尿病2例であった。胸腔造影前に気漏を認めたのは6例で、いずれも胸腔造影で確認できた。癒着は7例で確認でき、気漏を認めなかった3例も癒着部位を確認できた。また、全例でブラを確認できた。全例で胸腔鏡下手術を完遂でき、術後1例で糖尿病コントロール不良により11日間の入院治療を要したが、他の症例は7日以内に退院した。ドレーン留置期間は全例2日以内であった。なお、同時期に行った特発性気胸9例(平均23歳)と比較し、手術時間、出血量、ドレーン留置期間に有意差はなかった。
©Nankodo Co., Ltd., 2011