発行日 2009年12月1日
Published Date 2009/12/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2010054010
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
81歳女。主訴は労作時呼吸困難で、心電図・心エコー・心臓カテーテル検査にて僧帽弁閉鎖不全症、三尖弁閉鎖不全症および心房細動性徐脈と診断した。血液検査で血小板数が4.9×10^4/μlと減少し、特発性血小板減少性紫斑病の診断で5日間連続IgG療法を行ったが、投与10日を経ても血小板数にほとんど変化を認めなかった。その後、下腿浮腫の出現と心エコー上僧帽弁逆流の悪化により、腱索温存僧帽弁置換術、三尖弁輪縫縮術、ペースメーカー植え込み術を施行した。体外循環終了時の血小板数は2.9×10^4/μlであったが貧血の進行は認めず、二度の新鮮血小板輸血を経て術後17日目の退院時の血小板数は8.3×10^4/μlであった。
©Nankodo Co., Ltd., 2009