発行日 2009年7月1日
Published Date 2009/7/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2009296151
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29歳女。呼吸困難、胸痛が出現し、近医にて左自然気胸の診断で当科紹介となった。28歳時の左自然気胸に対するドレナージ治療後の気胸再発で手術適応となった。CTで左肺は完全に虚脱し、右中葉にわずかな嚢胞性変化を認めるが続発性気胸を疑う所見はなかった。胸腔鏡下に手術を施行し、胸膜肥厚部分を部分切除した。短期間で気胸を繰り返したため肺リンパ脈管筋腫症(LAM)を含めた続発性気胸の可能性について病理検討を行い、初期のLAMと診断した。退院後3回の術側気胸に対して胸膜癒着療法を施行し、再発なく術後1年の胸部CTでも新たな嚢胞形成は認めず腹部病変も認めなかった。
©Nankodo Co., Ltd., 2009