発行日 2016年3月1日
Published Date 2016/3/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2016187537
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97歳女。呼吸困難を主訴に当科を受診し、初診時胸部単純X線所見より、右肺自然気胸と診断され、即日入院となった。入院直後より20Frトロッカーカテーテルを右胸腔内に留置し、持続吸引ドレナージを開始した。第3病日には空気漏れが止まり、右肺の再膨張が確認されたが、第4病日に右肺の再虚脱を認めたため、手術加療目的で呼吸器外科に転科した。第11病日に胸腔鏡下手術が施行されたが、右上葉S3のブレブが50mm大と大きかったため開胸術に移行し、右上葉S3部分切除術が施行された。病理組織学的に扁平上皮癌が明らかとなったが、家族の希望により追加切除は行わず、第24病日に退院した。術後1年経過した現在、右上葉に術後陳旧性変化を認めるものの胸水や腹膜播種所見は認めない。
©Nankodo Co., Ltd., 2016