発行日 2008年2月1日
Published Date 2008/2/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2008146465
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63歳女性。検診にて胸部X線像上左肺に異常陰影を指摘された。胸部X線で左上肺野に1.5cm大の淡い濃度上昇域を認め、胸部CTでは左肺S1+2に2.0cm大のスリガラス陰影を認めた。左肺病変に対する生検目的に気管支鏡を施行したところ、右中葉支入口部に気管支腔内を閉塞するような腫瘍を認め、生検の結果、気管支平滑筋種の診断であった。再CT所見では、右中葉支内に辺縁平滑な1cm大の腫瘍を認めた。左肺病変に対し胸腔鏡下肺部分切除術を施行し、迅速病理にてBAC、野口分類B型との診断を得、部分切除術のみの積極的縮小手術とした。次いで、気管支鏡下に高周波スネアを用いて気管支平滑筋腫を切除した。術後経過は良好で第7病日に退院となり、切除後1および2年後の気管支鏡検査にて切除断端は正常粘膜で覆われており、断端部の生検でも腫瘍の遺残は認めなかった。
©Nankodo Co., Ltd., 2008