発行日 2005年8月1日
Published Date 2005/8/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2006004191
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症例1は78歳女性で,労作時息切れを主訴に近医を受診,胸部CTにて間質性肺炎を疑われ紹介入院となり,胸腔鏡下肺生検を施行した.その結果,ほとんどの肺胞上皮細胞を置換するように円柱状に腫大した核を有する異型細胞が増生しており乳頭状肺腺癌と診断された.全身のFDG-PET所見にて右肺野優位にびまん性集積を認め術後化学療法を施行したが,術後60日より呼吸状態の悪化をきたしステロイドパルス療法を開始したが効果なく術後77日に死亡した.症例2は59歳男性で,10ヵ月前に呼吸困難感を主訴に近医を受診,胸部CTにて間質性肺炎を疑われたが精査を受けず,今回強い呼吸困難をきたし右気胸の診断にて救急転送入院となった.入院後直ちに胸腔ドレーンが挿入され肺の虚脱は消失したが進行性の間質性肺炎を疑い胸腔鏡下肺生検を施行した.その結果,肺腺癌を合併した間質性肺炎の診断され術後18日より呼吸状態悪化のためステロイドパルス療法を開始したが効果なく術後32日死亡した
©Nankodo Co., Ltd., 2005