発行日 2009年2月1日
Published Date 2009/2/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2009114901
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55歳女。12年前、胸部X線で右胸部に2cm大の腫瘤影を指摘されるも放置しており、今回、近医にて再び胸部異常陰影を指摘され当科紹介受診となった。胸部X線で右心横隔膜に辺縁整の腫瘤影を認め、胸部CTでは右房右側に不均一な増強効果を示す6cm大の境界明瞭な腫瘤影を認めた。MRIではT2強調画像で低信号と高信号が混在しており、造影で不均一な造強効果を呈した。胸壁由来のsolitary fibrous tumorなどの腫瘍を疑い、胸腔鏡補助下に腫瘍摘出術を施行した。腫瘍は前縦隔から発生しており、周囲組織からは容易に剥離でき摘出した。摘出標本の病理組織学的所見でリンパ濾胞内の血管壁や間質に著明な硝子化を認め、Castleman病と診断された。術後経過は良好で、術後3年を経過で再発は認めていない。
©Nankodo Co., Ltd., 2009