発行日 2007年8月1日
Published Date 2007/8/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2007291729
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57歳女性。患者は呼吸困難および動悸を主訴とした。入院時、チアノーゼが著明で、精査の結果、左単冠状動脈を合併したFallot四徴症と診断され、根治手術が行なわれた。手術ではVSDパッチや右室流出路パッチの縫着にはプレジェット付きの糸を用い、フェルトによる補強を行いながら縫着した。その結果、一期的には胸骨閉鎖できず、IABPによる5日間の心補助、胸骨下血腫にて再開胸を要したが、術後第101病日目に患者は軽快退院となった。術後11年が経過した現在、NYHA分類II度程度の心不全症状を認めるものの、チアノーゼや多血症は認めず、経過は良好である。
©Nankodo Co., Ltd., 2007