発行日 2007年2月1日
Published Date 2007/2/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2007114071
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- サイト内被引用
55歳男、右頸部から前胸部の違和感を主訴とした。アトピー性皮膚炎、喘息、糖尿病の既往があった。右下顎歯の抜歯後に発熱と主訴を自覚した。入院時、右頸部から前胸部にかけて発赤、腫脹、疼痛、熱感を認めた。胸部X線像では右上肺野の透過性低下、頸部・縦隔陰影の拡大を認めた。胸部CTでは右頸部から縦隔にかけて内部に一部気泡を含む液体貯留を認めた。降下性壊死性縦隔炎と診断し、胸腔鏡下縦隔胸膜切開、胸腔ドレナージ、右頸部切開ドレナージの2方向アプローチで膿汁と壊死物質の排除、洗浄を行った。細菌培養検査にてメチシリン感受性黄色ぶどう球菌が検出された。術後4日頃より解熱傾向となり、抗生物質は術後10日間ceftazidimeおよびclindamycinを併用した。術後6、7日にドレーンを抜去し、術後13日に軽快退院した。
©Nankodo Co., Ltd., 2007