発行日 2006年11月1日
Published Date 2006/11/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2007050574
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69歳男。発熱、右耳下腺腫脹が出現し抗生物質投与されるも軽快せず、頸部腫脹は両側に拡大し、7日後に呼吸困難の出現、両側胸水、心拡大より心不全を疑い、CTで両側胸水、心嚢液貯留、頸部から縦隔への広範囲な液体貯留を認め、壊死性降下性縦隔炎を疑い当科へ緊急搬送された。貧血、低蛋白血症、低酸素血症を認め、胸部X線・CT像より両側頸部から前・中縦隔の広範囲に液体貯留、両側胸水、心嚢液貯留を認め、一部には嫌気性菌感染を疑い、咽頭炎からの降下性壊死性縦隔炎と診断した。頸部と縦隔からドレナージを加え、両側胸腔からの縦隔膜切開ドレナージを施行した。術後は抗生物質投与と持続洗浄で早期に炎症コントロールできたが嚥下障害をきたしたため、筋力訓練を中心とした嚥下リハビリテーションの施行で経口摂取可能となり81病日に退院した。
©Nankodo Co., Ltd., 2006