発行日 2006年4月1日
Published Date 2006/4/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2006157050
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1991~2002年に大動脈弁置換術を施行した181例を対象に,Patient-prosthesis mismatch(PPM)の観点から後方視的に検討した.機械弁を128例,生体弁を53例に使用し,平均年齢は52.6歳,68.8歳であった.生存率は生体弁・機械弁,および機械弁で弁輪拡大施行の有無にかかわらず良好で,群間の有意差はなかった.機械弁では25mmが全体の41%を占めて最も多く,生体弁は21mmが約40%で最も多かった.双方体表面積との正の相関を認め,ほぼ体格に見合った弁が選択されていると考えられた.24例で弁輪拡大術を施行した.PPMは機械弁を使用した症例には認めなかったが,生体弁置換を行った53例中2例にみられ,全体では2%以下であった.欧米人と比べて体格の小さい日本人の場合,21mm以下の狭小弁輪でもPPMの頻度が低いことが示唆された
©Nankodo Co., Ltd., 2006