発行日 2006年4月1日
Published Date 2006/4/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2006157062
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2001~2005年に21mm以下の弁を使用した大動脈弁置換術(AVR)は48例であった.そこで,このうち70歳以上の大動脈弁狭窄24症例(男性6例,女性18例,平均年齢78.5歳)を対象に,後方視的に手術成績を検討し,今後の問題点と対策を考察した.機械弁,生体弁各12例で,1例を除き大動脈遮断下にAVRを施行した.体外循環時間184±41分,大動脈遮断時間126±35分であった.体外循環時間離脱時,低心拍出量症候群のため大動脈内バルーンパンピングを3例に要した.周術期に心室細動を2例に認め,うち1例が手術死亡した.一方,上行大動脈全周石灰化を有する86歳症例に対し,循環停止下に冠動脈バイパス術との同時手術を施行し,良好な結果が得られた.耐術23例は,術後2週に施行した心エコーで有意な改善を認め,在院死亡,遠隔死亡は認められていない
©Nankodo Co., Ltd., 2006