発行日 2006年2月1日
Published Date 2006/2/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2006128223
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63歳男.僧帽弁閉鎖不全症にて4年前から他院に通院していたが,次第に動悸と労作時呼吸困難を自覚するようになり,手術目的にて紹介受診した.心電図にて著明な左室肥大を認め,心エコーにて僧帽弁閉鎖逆流を認めた.自己後尖弁葉パッチを用いて修復を行い,水試験にて逆流の消失を確認した.発症不明で慢性に経過した感染性心内膜炎が原因であると思われたが,術後経過は順調で,経食道エコーにて僧帽弁逆流を確認し,感染徴候の再燃や炎症反応の遷延もなく,術後第20病日に退院となった,高度な弁破壊を認めたが,このような場合でも弁形成術の可能な場合があり,手術所見によっては積極的に僧帽弁形成術を考慮すべきであると考えられた
©Nankodo Co., Ltd., 2006