発行日 2006年12月1日
Published Date 2006/12/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2007094865
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68歳女性。患者は発熱を主訴に前医を受診、抗生剤投与を受けるも無効で、血液培養からMSSAが検出され、心エコーにて感染性心内膜炎(IE)と診断された。治療としてIPM/CS、PCG、VCM、AMKを投与されたが感染はコントロールできず、68日目に急性左心不全となり、71日目に著者らの施設へへ転院となった。入院時、心不全状態を呈し、血液検査では炎症所見が認められ、経胸壁心エコーでは重度の僧帽弁逆流、両尖の逸脱、前尖に疣贅の付着を認めた。活動期IEによる僧帽弁閉鎖不全と診断し、僧帽弁形成術を施行し結果、術後、2週間のVCMとMINOの投与を加え、炎症所見は陰性化を認めた。現在、5年経過において、感染徴候や僧帽弁の逆流はみられていない。
©Nankodo Co., Ltd., 2006