発行日 2004年2月1日
Published Date 2004/2/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2004182197
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
17歳男性.2歳時より先天性大動脈弁閉鎖不全症(AR)の経過観察中であったが,心カテーテルにてARの進行を認め,手術目的で入院となった.入院時,心電図は洞調律で,左室肥大所見を認め,心エコーでは左室拡張径の拡大,心室中隔と左室後壁の跛行を認めた.大動脈弁尖は3尖で,右冠尖を主体とする弁尖の肥厚,萎縮を認めたが,大動脈弁を介しても圧較差はなく,左室駆出率は56%であった.以上より,ARに対してglutaraldehyde処理自己膜を用いたleaflet extension techniqueを行った.術後経過良好で,術後8日目の心エコーでは左室拡張径と収縮期径の改善がみられ,術後4ヵ月経過した現在,ARの進行はなく社会復帰している
©Nankodo Co., Ltd., 2004