発行日 2004年3月1日
Published Date 2004/3/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2004140247
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63歳男.大動脈弁閉鎖不全症,高血圧の診断にて大動脈弁置換術を施行した.術前心エコーにて上行大動脈径の軽度拡大を認めたが放置され,術後の血圧コントロールは良好とはいえなかった.今回,突然の胸痛,背部痛が出現し,胸部X線にて心胸郭比65%,縦隔陰影の拡大が描出され,胸部CTにて上行大動脈から横隔膜レベルまで最大径6cmの大動脈解離を認めた.急性大動脈解離(StanfordA型)と診断して降圧療法と抗凝固療法の中和を開始したが術後2日のCTでも偽腔は開存しており,手術適応と判断して開胸したところ,前回の大動脈切開部にentryを認め,上行大動脈置換術を施行した.術後は問題なく経過退院した
©Nankodo Co., Ltd., 2004