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シンポジウム 言語聴覚士のあり方―小児の言語聴覚領域の現状と課題
座長記
Preface
佐場野 優一
1
Yuichi Sabano
1
1福島県総合療育センター
pp.86-87
発行日 2008年7月15日
Published Date 2008/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.6001100158
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- Abstract 文献概要
小児の言語聴覚障害領域における言語聴覚士のあり方は,言語聴覚士が誕生してから10年足らずの間にも,さまざまな次元での変化が指摘されている.1つには少子化にもかかわらず増加する対象児の実態と障害像の変化,そして医学・医療・療育・教育それぞれの領域での知識・技術の進歩がある.さらに,健康観・発達観の変遷に伴う個々のニーズや療育理念の変化,保健・医療・福祉・教育にわたる領域間・職種間連携の拡大,各領域の法制度の変化もいちじるしい.
これらの諸要因の変化は相乗されて速やかに小児の言語聴覚療法のあり方に影響し,各地域・施設間でも,小児の言語聴覚療法の実態に個性の違いが拡大しているようにみえる.言語聴覚障害をもつ児や家族が,必要とする支援を,いつでも,どこでも,一貫性のある療育理念のもとに,一定の水準で受けられることを理想とするにしても,現在は多様性のなかに可能性をみつけていくことが必要であると思われる.
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