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シンポジウム 嚥下訓練のEBM
座長記
Preface
熊倉 勇美
1
Isami Kumakura
1
1川崎医療福祉大学医療技術学部感覚矯正学科
pp.14-15
発行日 2010年3月15日
Published Date 2010/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.6001100226
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- Abstract 文献概要
私たち言語聴覚士(以下ST)はさまざまな原因疾患,重症度,年齢,具体的には意識障害,認知症,失語症を含む高次脳機能障害,廃用症候群,また気管切開,人工呼吸器を装用するなど,多様な摂食・嚥下障害の患者および家族と,医療機関や福祉施設,在宅でセラピストという立場で接している.STはチームのなかで摂食・嚥下障害の評価と訓練という役割を担うが,摂食・嚥下訓練を安全かつ効果的に進めるうえで,マニュアル化した訓練法をただ機械的に当てはめ,漫然と続けることをしてはならない.評価と訓練の選択をあやまると改善をもたらさないばかりでなく,患者に苦痛や,場合によっては生命のリスクを招くことになる.適切な評価結果をもとに,もっとも適切な訓練を組み立て実施する必要がある.ここで「嚥下訓練のEBM」が求められる.
今回のシンポジウムは「嚥下訓練のEBM」というテーマであるが,わが国を代表する研究者であり臨床家である4人の先生方に,シンポジストとして登壇していただいた.当然,摂食・嚥下障害の評価を含めての議論が必要になる.評価をするには,摂食・嚥下の生理学・運動学が前提になる.
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