セミナー 軽度の言語聴覚障害を見逃すな
座長記
能登谷 晶子
1
Masako Notoya
1
1金沢大学大学院医学系研究科
pp.125-126
発行日 2006年12月15日
Published Date 2006/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.6001100088
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言語聴覚障害の症状そのものが重い場合には,家族をはじめ周囲の関係者も比較的早期に気づき,専門機関を訪れることが多い.しかし,臨床場面では,軽度の聴覚障害,側音化構音障害や,口蓋化構音障害,鼻咽腔閉鎖機能に軽度不全がある,言葉の発達が少し遅い,時々言葉を繰り返したり,つまったりすることがみられる人たちの初診年齢が高い印象を持っている.一見少し問題がみられる程度と判断されがちな言語聴覚障害を持つ人たちは訓練の適切な時期を逸したり,また専門家の間でもその対応は,施設や各言語聴覚士の判断に任せられ,専門領域内でのコンセンサスが得られていないのではないかと危惧したことがこのテーマを掲げた理由である.
本教育セミナーでは,発達障害,聴覚障害(人工内耳も含む),吃音を中心に軽度言語聴覚障害児・者の持つ問題を明らかにし,対策を検討していただいた.
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