特集 介護保険とリハビリテーション
通所リハビリテーションの課題と現場に求められていること
岡野 英樹
1,2
1一般社団法人全国デイ・ケア協会
2医療法人真正会コミュニティケア部
pp.180-187
発行日 2016年3月15日
Published Date 2016/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5003200333
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はじめに
平成16年に報告書が公表された「高齢者リハビリテーション研究会」の提案のうち,依然課題として残るリハのあり方について,平成27年3月「高齢者の地域におけるリハビリテーションの新たな在り方検討会」により改めて議論され,結果として生活期リハに期待されることが示された。このことはわれわれ生活期リハに従事する者にとって大きく頷けるものでもあり,しかし一方で,このことが直球で介護報酬改定に反映されたこともあり,現場ではサービス提供体制を根本から強化する必要性を含んでいるため混乱を招いた。
とりわけ通所リハについては,生活期リハマネジメントの再構築,その中でも医師の参加やリハ会議,一新された帳票類などは,半年が経過した現在でも対応が追いつかない事業所も多く,生活行為向上リハビリテーションに至っては,ほとんど提供できていないという声を全国各地で耳にする。
ここでは大きな期待により大改革となった通所リハについて,その改定の意図に込められた背景や実践を通して,2025年に向けた課題と現場に求められることを述べる。
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