特集 介護保険対応の理学療法
通所リハビリテーションにおける理学療法
宮島 嘉津雄
1
Miyajima Kazuo
1
1社会福祉法人農協共済中伊豆リハビリテーションセンター
pp.937-941
発行日 2003年11月1日
Published Date 2003/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551100914
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私は病院勤務をしているときに,「患者様は退院する直前が運動機能的にも能力的にも最も高いレベルにあり,在宅生活を継続していくにあたり徐々にその生活機能は低下していくのだろう.」と考えていた.ところが地域リハビリテーションにかかわるようになると,そうではない場面に頻繁に遭遇する.運動機能的に向上している方と出会うこともしばしばであるし,種々の能力を獲得し,自分なりの役割を持って活動されている方とお会いすることができる.
あれだけ拒否していた利き手交換であったにもかかわらず左手だけでピーマンの肉詰めを作るIさん.駅の階段に手すりが片側のみにしか設置されていないことに腹を立て,市役所に駆け込んだMさん.座位保持装置を必要とせず,ベッドに腰かけ,『水戸黄門』を見ているSさん.平行棒での立ち上がりがやっとだったHさんは家族に介助され歩いてトイレまで行っている.
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