◆特集 介護保険実施後,2年が経過して—それぞれの立場から
通所リハビリテーションで働く立場から
熊添 潤一
1
1数住医院
pp.440-441
発行日 2002年10月15日
Published Date 2002/10/15
- 販売していません
- 文献概要
- 参考文献
介護保険サービスを利用するには,介護サービス計画の立案が必要になる.介護サービス計画は,居宅サービス計画と施設サービス計画に大別される.その専門職として介護支援専門員が生まれたが,居宅サービス計画を立案するためには他の居宅サービス事業者との連携が欠かせない.しかしながら居宅サービス計画を立案する介護支援専門員と,他の居宅サービス事業者との連携ができているとは言いがたい現状がある.このことは,居宅サービスの一つである通所リハビリテーションにおいて,基本となる居宅サービス計画と切り離された形の,単一サービス完結型の個別援助計画となる可能性がある.他の居宅サービスでも同様の現象が見られ,利用者にとってサービス全体が有効に機能していないと思われる.
最近はあまり聞かれないが,公的介護保険の施行前後は多くの職能団体が,我が職種こそ介護支援専門員として介護サービス計画の立案をするにふさわしいと,さまざまなアセスメントツールを発表してきた.たしかに,介護サービス計画立案の流れとリハビリテーションプログラム立案の過程は似ており,リハビリテーション関連の職種は受け入れやすいと思うが,作業療法士に求められているものは,介護支援専門員になり介護サービス計画の立案に携わることだとは思わない.
Copyright © 2002, Japanese Association of Occupational Therapists. All rights reserved.