Japanese
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特集 脊椎内視鏡手術の進歩
腰椎椎間板ヘルニア摘出術(PELD)—Transforaminal approach
Percutaneous Endoscopic Lumbar Discectomy: Transforaminal Approach
西村 泰彦
1
,
内門 久明
2
Yasuhiko NISHIMURA
1
,
Hisaaki UCHIKADO
2
1和歌山向陽病院脳神経外科
2うちかど脳神経外科クリニック
1Department of Neurosurgery, Wakayama Koyo Hospital
キーワード:
椎間板ヘルニア
,
disc herniation
,
経度的内視鏡
,
percutaneous endoscope
,
経椎間孔アプローチ
,
transforaminal approach
Keyword:
椎間板ヘルニア
,
disc herniation
,
経度的内視鏡
,
percutaneous endoscope
,
経椎間孔アプローチ
,
transforaminal approach
pp.827-832
発行日 2019年9月25日
Published Date 2019/9/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5002201212
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はじめに
経皮的内視鏡下椎間板摘出術(percutaneous endoscopic lumbar discectomy:PELD)は,局所麻酔下あるいは全身麻酔下に脊椎の構築と支持要素(supporting elements)を破壊せずにヘルニア摘出を行うことが可能な,現在の脊椎手術の中では最小侵襲手術である.従来の脊椎手術と大きく異なる点は,生理食塩水の灌流下に手術を行う「水中手術」であることである6).3種類ある手技のうち,transforaminal approachとposterolateral approachが椎間板内から目標とするヘルニアへと達するinside-out methodである.もう1つはoutside-in methodのinterlaminar approachである.特に,本稿で述べるtransforaminal approachは,foraminoscope(椎間孔鏡)を椎間孔内のsafety triangle(Kanbin's triangle)に通して手術を行う経椎間孔アプローチであり,椎間孔鏡を使用したPELDでは内視鏡の特性が最も生かされたものである.PELDの中では,基本的な手技であるので習熟しておくべきであり,習熟すれば対応できるヘルニアも多くなる.以下では,transforaminal approachの適応や手術手技について説明する.なお近年,欧州ではこのPELDをfull endoscopic spinal surgery(FESS)と称する報告が増えてきているが,本稿では現在のところ最も使用されているPELDを使用した.
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