Japanese
English
手術手技 私のくふう
椎間板ヘルニア摘出術における黄色靱帯温存の試み
Modification of the Love's Operation: Preservation of the Ligamentum Flavum.
細川 昌俊
1
,
加藤 哲也
1
,
横井 秋夫
1
,
福井 康之
1
,
山下 方也
1
,
猪飼 俊隆
1
Masatoshi Hosokawa
1
1国立東京第二病院整形外科
1Department of Orthopedic Surgery, The Second Tokyo National Hospital
キーワード:
椎間板ヘルニア
,
disc herniation
,
Love変法
,
modified Love's operation
,
黄色靱帯
,
ligamentum flavum
,
多裂筋
,
multifidus muscle
Keyword:
椎間板ヘルニア
,
disc herniation
,
Love変法
,
modified Love's operation
,
黄色靱帯
,
ligamentum flavum
,
多裂筋
,
multifidus muscle
pp.43-48
発行日 1991年1月25日
Published Date 1991/1/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408900263
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抄録:Love法の理念は術後解剖学的にも生理学的にも正常状態に復元することにあるが,黄色靱帯摘出による瘢痕形成と椎間関節包の破綻は避けられない.これらの欠点を軽減させる目的で,黄色靱帯と多裂筋を温存する方法を試みた.術式は,仙棘筋は骨膜下に剥離するが,多裂筋は黄色靱帯および椎間関節包からは剥離しない.黄色靱帯を正中および上下の椎弓縁から切離し多裂筋と共に一塊として外側に反転する.ヘルニア摘出後,これらを元位置に戻し多裂筋を棘間靱帯に縫合して創を閉じる.過去1年間に一連の椎間板ヘルニア18例に本法を行った結果,7例は黄色靱帯腹側1/2以内の部分切除で安全にヘルニアが摘出された.部分椎弓切除を要した症例は,すべて黄色靱帯の温存は困難であった.椎弓間を広くし,脊柱管内の出血に留意すれば,椎弓切除を要さない症例の大部分は,多裂筋と共に黄色靱帯背側1/2以上は温存でき,Loveの理念を向上させる術式であると思われる.
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