Japanese
English
論述
腰椎椎間板ヘルニアの脱出形態を決定する因子について
Analysis of Migration Pattern in the Lumbar Disc Herniation
宮 秀俊
1,2
,
井口 哲弘
1
,
松原 伸明
1
,
鍋島 祐次
1
,
日野 高睦
1
,
上原 香
1
,
織辺 隆
1
Hidetoshi Miya
1,2
1兵庫県立加古川病院整形外科
2公立宍粟郡民病院整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, Hyogo Prefectural Kakogawa Hospital
キーワード:
disc herniation
,
椎間板ヘルニア
,
lumbar spine
,
腰椎
,
MRI
,
migration pattern
,
脱出形態
Keyword:
disc herniation
,
椎間板ヘルニア
,
lumbar spine
,
腰椎
,
MRI
,
migration pattern
,
脱出形態
pp.1115-1119
発行日 1996年10月25日
Published Date 1996/10/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408902009
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抄録:椎体後面に脱出した腰椎椎間板ヘルニア26例の脱出形態および脱出形態を決定する因子について検討した.MRIでヘルニア塊が椎体高の2分の1を超えるtype Aと4分の1を超えるが2分の1を超えないtype Bに分類した.type Aは17例,type Bは9例で,type Aにsequestrationが多かった.頭尾方向への脱出については頭側が15例,尾側が11例であった.MRI側面像で前弯の頂椎を決定し,脱出方向が頂椎へ向かうものを正,反対を負の方向とすると26例中18例(69%)が正の方向へ脱出していた.特にtype Aに関しては17例中14例(82%)が,また罹患椎間が頂椎より上位に存在した4例については全例が正の方向であった.ヘルニアの脱出孔と横断像上の位置関係については,正中部から脱出する症例が多かったがそのまま正中部にとどまるものは少なく,外側へと移動していた.また,脱出孔が外側寄りではより外側に位置しやすいといえた.腰椎椎間板ヘルニアにおいて脱出形態を決定する因子としては腰椎の前弯,後縦靱帯の構造,椎体後面の形態,脱出ヘルニアの量,midline septumの存在などが考えられる.
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