連載 食べる楽しみを支える 実践編・第4回
「OTさん,食事中に患者さんの姿勢が崩れるんです!」—食事中の姿勢の崩れに対する評価・介入ポイント
佐藤 彰紘
1
Akihiro Sato
1
1目白大学
pp.666-670
発行日 2020年7月15日
Published Date 2020/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001202153
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姿勢評価を食事場面だけで完結してはいけない
連載第2回『「食事場面を見に行くだけで大丈夫?」リハビリ室だから行える食事姿勢の評価』1)で説明した通り,食事時の効果的な姿勢介入をするには実際の食事場面を見に行くだけでは不十分です.なぜなら,姿勢が崩れていたとしても,それが不可逆的な変形に起因するものであり,その人にとっては「最良姿勢」かもしれないからです.
リハビリ室で十分な姿勢評価をしていない場合や,姿勢評価が専門ではない介助者の方々は,患者さんにとっての「最良姿勢」がわからないために,左右対称でアライメントの整った一般的なよい姿勢と患者さんの姿勢を比較し,「姿勢が崩れている!」と判断してしまいます.OTはリハビリ室で,患者さん個人にとっての「最良姿勢」を確認し,その姿勢と実際の食事姿勢を比較するようにしましょう.
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