連載 食べる楽しみを支える 実践編・第6回【最終回】
「OTさん,患者さんの口の中に食べ物が残るんです!」—口腔内残留の主な原因とOT対応
佐藤 彰紘
1
Akihiro Sato
1
1目白大学
pp.1122-1126
発行日 2020年9月15日
Published Date 2020/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001202256
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OTは口腔内残留を減らすことができる!
本稿で最初に伝えたいのは,OTの介入によって患者さんの口腔内残留は減らすことができ,それが最期まで経口摂取を続けるための必要な力であるということです.
「口腔内に対する介入はSTが行うもの」,「口腔内へのアプローチは苦手」と感じているOTは多いと思います.私も口腔内への直接介入は苦手であり,STが在籍しているなら口腔内の機能訓練はSTにお願いしています.「餅は餅屋」であり,そこにOTが積極的にかかわってほしいとは思っていません.しかし,口腔内への直接的介入でなくても,OTの姿勢介入等の基本技術は患者さんの残存機能を引き出し,それが口腔内残留に対するST介入や食形態による介入効果を高め,患者さんが安全で楽しい食事を継続する基盤になるのです.
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