わたしの大切な作業・第27回
料理の時間
ドミニク チェン
pp.611
発行日 2020年7月15日
Published Date 2020/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001202138
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3月から本格的に自宅での巣篭もり生活が始まり、生活が一変した。それまでは仕事の合間に片付けるものであった家事が、生活の中心になった。今は、家事の合間に仕事をするという意識で生活している。
我が家の場合では、妻が昼食と夕食を毎日手作りしてくれている。料理好きなこともあるが、それでもリモートワークで仕事をしながら、毎日の献立を考え、材料を調達し、調理をするというのはどう考えても大変だ。なので、料理が妻ほど上手くないわたしは専ら、その他の雑用を率先して行っている。もう二カ月ほど、食器の洗い物と片付け、ゴミ出し、服の洗濯と乾燥、猫の餌やりとトイレ掃除、そして娘の宿題の面倒などなどを担当しているが、不思議と嫌にはなっていない。なぜなら、物理的な打ち合わせや会議から解放されたことで、わたしの仕事は大幅に効率が上がり、仕事に由来する疲れとストレスが低減したからだと思う。
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